『フラガール』
- アーティスト: サントラ,ナレオ,ジェニファー・ペリ,照屋実穂
- 出版社/メーカー: ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル
- 発売日: 2006/08/23
- メディア: CD
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見終わった後、本当に爽やかな気持ちになれます。久しぶりにいい映画です。
ストーリーとかは公式サイト見ていただくとして(http://www.hula-girl.jp/)、感想を書きます。
【映画は画で魅せる】
最近の邦画は観客をよっぽどバカだと思っているのか、登場人物の置かれた状況や心理を、やたらセリフで説明します。ラジオじゃないんだから。
その点『フラガール』はちゃんと「画」で観せてくれる映画でした。
早苗(徳永えり)が、汚れた板塀から「フラガール募集」の質素なポスターを剥ぎ取るファーストシーンから、快調に飛ばしていきます。
無駄なセリフや挿話、シーンなどを一切削ぎ落とした、ソリッドな作りになっています。その分、ボーっと観てるとちゃんとした意味を掴み損ねてしまうところもあります。
マンガや文学でもそうですが、良い作品は見るたびに新しい発見があります。この『フラガール』もそういった作品だと思います。
【無理に泣かせようとしていない】
映画が終盤に差し掛かると、館内のあちこちからすすり泣きの声が聞こえてきました。
でも、この映画は無理に泣かせようとするような、あざとい演出はしていません。
ソリッドな作りをしている分、未来を自分達の手で切り開こうとしている少女達のひたむきさや、喜び・悲しみがダイレクトに伝わるのです。
もうね、ラストのフラダンスシーン観てるだけでも、その美しさに泣きそうになるです。
【元気で芸達者な役者陣】
松雪泰子、豊川悦司、蒼井優、徳永えり、池津祥子、富司純子、志賀勝、寺島進。やたら豪華です。こんだけ演技派のひとばっかり起用して失敗したら、シャレになりません。
松雪さん扮する「平山まどか」は登場してのっけから泥酔して、ゲロまで吐く怪演。それでいて、ソロのフラを踊るシーンは凄く美しく、優美で情熱的です。自分の不幸に負けてやさぐれていた彼女が、少女達の情熱に打たれ、自らの希望を見出していくところが見事に表現されていました。
そして蒼井優。か、かわいい。きれい〜。もうラストのフラのシーンは頭から、足の裏まできれいです。思春期のやりきれない心境の表現や、兄(豊川悦司)に向ける年相応の可愛い笑顔がとてもいいです。思春期の少女がひとりの女性として自立していくプロセスを見事に演じております。
南海キャンディーズのしずちゃんはもうけ役。かなりいい役で愛すべきキャラクターです(こういう映画って最初はブサイクな女の子が成長するにしたがってきれいになっていくというのが多いけど、最後までブサイクなままというのもリアルでしたw)。
【本職並みのフラ】
3ヶ月の特訓をしたというフラのシーンは皆、本職かと思うぐらい見事でした。群舞もいいですけど、ラストの蒼井優のソロは必見。ここまでなるにはそうとう苦労したと思います。半端じゃない。
【パンフまでこんな…】
映画観たら、必ずパンフを買うのですが最近のは
「え〜、千円も出してこんなの?」
というのが多いのですが、『フラガール』のパンフは
「ホンマに800円でええの?」
と思ってしまいました。
ハードカバーの映画のパンフレットを観たのは初めてです。
内容もデザインも丁寧です。
なんだか映画の魅力を伝えきれない、拙い文章力で申し訳ないです。
あのシーンがいい、このシーンもいいというのを書きたいですが、みなさん劇場で自分の目でご覧になってください。
僕も、もう一回観にいきたいと思います。
追記>
音楽もいいよ〜。サントラ買いますた。